OLYMPUS OM-1 シャッター完全分解からの組立

ジャンクで入手したオリンパスOM-1のシャッターを完全に分解し、再組立を行った。
分解した部品はネジと共に両面テープで紙に貼り付けて整理しておく。左ネジがあればその旨を記載し、複数の部品をひとつのネジで共締めにしているものは、その重なり順序などをメモしておくと良い。特に、バネの掛かりはデジタルカメラで記録しておくことが肝心である。

シャッター調速の根幹部分であるギヤの軸受にはベアリングが使用されており、不用意に分解すると中から直径1mmにも満たない鋼球が転がり出てくる。組立時も球が収まるよう慎重に組み込んでいく。

ベアリングの使用箇所は、2枚のギヤの上下及び中間の3箇所である。


ベースプレートに部品を組み立て終わったところで、フレームに組み込んでいく。
シャッター調速ユニットをフレームに組み込んだところ。
ガバナーは分解せずユニットごとベンジン浴で洗浄する。
ガバナーの軸受部には希釈したオイルをごく微量差しておく。(大関通夫氏の著書によると、スピンドルオイルをベンジンで5%ほどに希釈したものを使うという)
シャッターユニットにガバナーを組み込んだ状態。
シャッター幕を新調し、きれいになった。赤い矢印のケガキはシャッターをチャージした状態での先幕と後幕の位置である。黄色い矢印のギヤを浮かせながらケガキの位置近くまで巻き上げて、ギヤとかみ合わせる。微調整は黄色の線で囲った穴の止ネジの位置で行う。(筒に空いた穴の位置と、軸のねじ穴が少しずつずれている)
底部の巻き上げ機構を組み立てる前の状態。
本体とミラーボックスの組み合わせは、以下の点に注意する。 (1)ミラーボックス側のダイヤルを1/1000にして、本体側のギヤは穴の明いた部分を矢印の位置に合わせる。 (2)ミラーボックスをチャージし、ミラーアップリリースレバーでミラーアップした状態にする。(矢印のシャッター作動レバーが開いた状態でないと組み付けが出来ない) 写真は無いが、露出計連動ワイヤーと本体を引っかけないよう注意する。(切れると復旧は容易でない)



矢印のとおり、シャッターダイヤルの1/1000と、ギヤの穴の位置を確認する。

 

ミラーボックスの組み込み完了状態。

 

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